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Channel: The Holy Garden 歳時記
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ガーデンのホスタ(補遺)308 Brother Stefan

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ブラザーステファン(Petryszyn 1998)

大型の葉は凹凸が激しく、ジグソーパズルやモザイク画のようにも見えます。
ゴールドの中斑に緑の幅広覆輪が入りますが、その発色もすばらしいです。
ガーデンで真っ先に目に入ること間違いなしの、管理人がこよなく愛するホスタです。
これまでも何回も掲載してきましたが、品種として取り上げるのは初めてです。

本種のブリーダーは Olga Petryszyn (オルガ・ペトリスツィン?)という女性で、
アメリカ人とのことですが、名前からすると東欧系のような感じですね。
あるいはラストネームのあとの方が子音続きなので、ウエールズ系かなあ?
そして彼女の兄弟がステファンという名前で、彼の誕生日に命名したそうです。
ただ、ステファンというと Stephan と綴るのが通常のように思いますが、
これもこだわりなんでしょうか?
出自は、キングタット(King Tut)というゴールドで凹凸のある品種と、
ガーデンにもあるミルドレッドシーバー(Mildred Seaver)の交配の実生ということです。

最近国内でも販売されるようになりましたが、ガーデンではいち早く注目種として
2008年に導入しました。

2009年。色はきれいに出ていますが、「売り」のボコボコ葉はまだまだですね。

        

2011年。姿形とも文句ない姿に生長しました。
白い清楚な花とともに、美しいゴールドと凹凸の葉は見飽きることがないほどです。

        

2014年。鉢を一回り大きなものに変え、大充実の姿です。
ガーデンのユニークホスタの一つですが、そのアピール力ではいちばんでしょう。

        

今年2015年です。
ますます株が盛り上がって壮大な姿になりました。
凹凸が大きいので、雨粒があちこちに留まって芸術的です。

        



        

ガーデンのホスタ(補遺)309 Captain Kirk

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キャプテンカーク(Brill 1999)

今回から未紹介分のCです。

中大型でゴールドの中斑に深緑の幅広い覆輪が入り、
葉数も多く、株もよくまとまった姿になります。
テラコッタ植えに向いています。

ゴールドの名品、ゴールドスタンダードの突然変異です。
ゴールドスタンダードの変異種は多くの品種がありますが、
本種はゴールドはさらに鮮やかに、覆輪はよりワイドで緑が濃く発色します。
ストリップティース(Striptease)とともにゴールドスタンダードの名変異種だと思います。

ブリーダーはカーク・ブリルという人で、アメリカ・アイオワ州デモイン(De Moines)に農場があります。
彼自身のファーストネームも奇しくも?カーク(Kirk)ですが、彼はスタートレックの大ファンで
カーク船長から命名したとのことです。

最近は日本でも扱っていますが、ガーデンではいち早く2008年秋に導入しました。
最初から芽数の多い苗だったので、2009年早々から一人前の株で楽しめました。
5月はまだ色がぼやけています。

        

7月には発色も美しくなりました。典型的な後冴えタイプです。

        

本種はとても丈夫で生育も早く、2013年に鉢を一回り大きいものに変えました。
これは2014年8月ですが、ゴールドもグリーンもますます濃くなっています。

        

今年2015年の姿。
株のまとまりが良く、姿の鑑賞価値も高く、色合いも美しい優秀品種です。

        

ガーデンのホスタ(補遺)310 Cathedral Windows

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カテドラルウインドウズ(Hansen 2005)

中大型の丸い葉で、中央がゴールド、周囲が緑です。
株はややお行儀が悪く、葉が撓ったりだらんとした印象になるときもありますが、
密になるとまとまった感じが出ます。

今世紀の意欲的なブリーダー、ハンス・ハンセンの作出で、
ゴールドの美しいステンドグラス(Stained Glass)の突然変異です。
名前も教会の窓を踏襲しているようですね。
親のゴールド葉中斑に出、周囲の緑がさらに幅広くなり、葉も一層丸くなっています。
また、グァカモールの系統ですので花は白く大きく芳香があります。

最近は国内のカタログでも紹介されるようになりました。
ガーデンには2008年に来ています。
芽数が多かったので、良く2009年にはすでに完成された姿です。
春は色がぼやけ、夏に鮮やかになる後冴えタイプです。

        

2010年。生育旺盛で、芽数も多く、元々鉢植えでしたが、すぐに大きいのに取り替えています。

        

今年2015年。順調ですが、今年はややお行儀の悪い株姿です。
また初期に比べて中斑の幅が狭くなって、緑が多くなっています。

        

ガーデンのホスタ(補遺)311 Center of Attention

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センターオブアテンション(Kulpa 1999)

中型で丸みがあり、やや堅めで立性の葉。
光沢があり、濃い緑色に白の中斑が入ります。
名前の意味は「注目の的」ですが、あるサイトで色の部門にこの名前が出ていました。
親はシープライズ(Sea Prize)という、緑に黄色の筋がたくさん入る品種ですが、
日本では出回っていないようですね。そのハイブリッドが本種です。

管理人は割と白中斑が好きと言うこともあり、初代を2003年に導入しました。
しかし、すでに傷んだ状態で到着し、その後も立ち直ることはありませんでした。

        

その後、広く出回るようになり、2006年秋に2代目を購入しました。
画像は翌2007年ですが、小振りで頼りない苗です。
初代のトラウマがあるのでこの状態では心配です。

        

2010年。2代目は、まあ何とか生育してくれましたが、それほど好調ではない様子。
春は黄緑に黄色の中斑です。

        

生長が芳しくないので、2011年に奥の手を使いました。鉢植えです。
そうしたらどうでしょう、水を得た魚ではありませんが、元気になりました。

        

2013年6月、夏色が本来の姿です。
やはり鉢植え復活術は成功が多いです。

        

今年2015年。葉はやや小振りですが、芽数も多く発色も良いです。

        

ガーデンのホスタ(補遺)312 Choko Nishiki

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朝光錦(御殿場農園/Zilis/AHS 2009)

中型の葉で淡い黄色に緑の覆輪が入ります。
英語では 'Morning Sunray Hosta' と説明されているサイトもあります。
日本産とされ、オオバギボウシ(montana)富士山タイプ(高山性と説明されてるサイトもあり)の
変異種のようです。確かにオオバギボウシ「富士錦」と似ているように思います。
さらに、アデン作出のオンステージ(On Stage)と極類似種としているサイト、
または同じものと考えられています(以前コメントをいただきました)が、
アメリカホスタ協会(AHS)では Choko Nishiki として2009年に登録されたようです。

ガーデンには、まだホスタに関心を寄せる以前に購入しており、記録がありません。
少なくとも1998年以前に入手しています。
その頃は品種に興味もなく、あとでラベルが出てきた次第です。
オンステージ同様。ひじょうに生育が悪く、殆ど増えず、毎年同じような姿で進歩がありませんでした。

現在画像が残っている一番古いものが2002年です。
日当たりがあまり良くないせいか発色がイマイチです。

        

2006年。4年経っても殆ど変化がありません。

        

2007年にいじけた画像が残っている以降、消えてしまいました。
10年くらいは存在したのですが、残念ながらあまり調子の良い株ではありませんでした。

ガーデンのホスタ(補遺)313 Choo Choo Train

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チューチュートレイン(Sears/Avent 1999)

中大型で明るい黄緑色~ゴールド一色、波打つ(フリル)葉です。
出自は不詳ですが、トウギボウシ(sieboldiana)の交配種ではないかという一説も。
葉の色も形も株姿も管理人は一級品だと思っています。
名前は幼児語で「汽車ぽっぽ」ですが、日本では Zoo の楽曲(EXILE 他がカバー)ですね。

以前から惹かれる品種だったので2003年に導入しました。
一芽でしたが大きめの株でした。

        

2005年。
株がこんもりし、葉のフリルや色も特徴が出て、まとまった姿をしています。

        

2010年。
全盛期です。株も大きくなり、発色も美しいです。
夏にはやや白っぽいゴールドになります。

        

2014年。
やや衰退気味で助長感がします。

        

今年は少し弱りました。
植えて13年、そろそろ更新が必要ですね。

ガーデンのホスタ(補遺)314 Clifford's Forest Fire

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クリフォーズフォレストファイヤー(Clifford 2000)

大型で青緑色に鮮やかな黄色の覆輪が入ります。
ジョン・クリフォード(John Clifford)というブリーダー?が作出したもので、
名前にClifford's とつく品種が数種リストアップされています。
自分の名前を付けるのは珍しいですね。分かりやすいですが。

本種はその姿を見れば、寒河江の系列だとすぐに分かるでしょう。
突然変異とされていますが、どこが変わったのか正直よく分かりません。
ガーデンの個体のみかもしれませんが、全体的に茎が長めで葉がだらんとし、
むしろ親の方が格好いいように思うのですが・・・。

少し国内でも取り扱いがあるようで、カタログに出ているところもあります。
ガーデンのは2009年ホームセンターで見つけて購入しました。
最初から大株だったので、鉢に植えれば一丁できあがりです。

        

翌年2010年春の葉の展開は色がきれいでした。
このあたりは寒河江系列の良さですね。

        

生長はそれほどよくありません。
2013年はやはり茎が長くちょっとお行儀が良くない感じです。

        

今年2015年は、少し衰退した感じです。
成績の良くない芽(小さいもの)が目立ちます。
葉の色乗りは良いですが、やはり茎が長くてしまりのないだらんとした姿になってしまいます。

        

ガーデンのホスタ(補遺)315 Crown Jewel

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クラウンジュエル(Walters Gardens 1984)

小型でハート形、葉先が反り返るようにピンと立ち、スプーンのような面白い形です。
アップルグリーン~オリーブグリーンで細い鮮明な白の覆輪が入ります。
葉数が多くこんもりとした形になり、鉢植えにすると鑑賞価値が高い品種です。
花は紫色です。
親はゴールドドロップ(Gold Drop)でその突然変異とされています。
親はゴールドの名前がありますが、グリーン一色で本種の覆輪が入らないようなスタイルです。

やや古い品種で、以前は出回ったのかもしれませんが最近は殆ど扱っていないようです。
2003年冬に知人から芽を送ってもらいました。
そして植えて葉が出たのがこれ。
早速にそのユニークな葉先の反り返りを演じています。

        

小さいながら可愛い品種です。
2007年、芽が殖えましたが、何となく調子が今ひとつの感。

        

2010年、鉢替えをしてみました。

        

翌2011年。鉢替えがうまくいったようで、きれいな株姿になりました。
和洋両方の趣をもっており、上のカンボクの葉とお似合いの組み合わせです。

        

その年は大躍進!株が盛り上がるほどに生育しました。
そして小さな紫色の花が咲きました。

        

今年2015年です。驚くほど「大株」になっています。
細い白覆輪がシャープに入っています。
小型種のお気に入りの一つです。

        


ガーデンのホスタ(補遺)316 Dancing in the Rain

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ダンシングインザレイン(Walters Gardens 2004)

今回からDの補遺です。

大型で捻れが入り凹凸もある厚めの葉で、青緑色にアイボリーの中斑や筋斑が入ります。
親は青緑色の立性種、ブルーアンブレラ(Blue Umbrellas)で、その突然変異です。
やはり親の「傘」のイメージは姿にも名前にも受け継いでいます。

日本でもカタログに出ているのを時々見ます。
ガーデンでは2006年に導入、その時の葉の展開です。
か弱そうで大丈夫かなあという姿です。

        

2008年。
何とか大きくなりました。
春は明るい緑に黄緑色の中斑です。

        

2011年。
だいぶん成熟した姿・色合いになってきました。
中斑の部分が初期より狭くなっています。

        

2013年。
丈夫の樹木の伐採で周囲が明るくなり、立性の特徴も良く現れています。
また色合いも渋くなりました。

        

今年2015年。
中斑の幅は葉によってムラがあります。
後ろの芽は中斑が少なく先祖返りをしようとしていますが、
前の部分は逆に幅広になっています。

        

ガーデンのホスタ(補遺)317 Day's End

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デイズエンド(Zillis 1999)

中大型で飴色がかった緑色に黄緑~ゴールドの覆輪が細く入ります。
親はデイブレイク(Daybreak)で、その突然変異種とされ、名前も受け継いでいます。
親は黄緑~ゴールド一色で、本種より小振りです。
Zillis の持つQ&Zナーセリーで2000年から販売されたとのことです。

ガーデンには2003年に来ました。
到着直後に植え付けた画像です。

        

2006年。
葉は大きくなり、色乗りも良くなりましたが、芽が殖えません。
植えた場所は八重桜下でしたが、桜は根が浅く横に伸びるので、下付植物の根に影響を与えるようです。
そこに植えたホスタたちはすべて生育不良でその後すべて移植しました。

        

2011年。
移植後ですが、こちらもあまり環境が良くありませんでした。

        

2012年。
鉢植え移植直後です。

        

やはり本種も鉢植え替え成功でした。
今年2015年。
地植えよりやや小振りですが、芽が殖え、株の姿も良く、発色もきれいです。
色合いが独特です。

        

ガーデンのホスタ(補遺)318 Don Stevens

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ドンスティヴンス(Seaver 2004)

中型でやや細長い葉、ニスを塗ったような光沢のある緑に黄色の覆輪が入ります。
芽数が多く葉もやや立性で、うまく育てるとこんもりとした格好いい姿になります。

ニートスプラッシュ(Neat Splash)の実生から出来た品種で、
ブリーダー・シーバー(品種の名前にもなっているMildred Seaver)が1990年頃に作出したとのことです。
登録はずっとあとの2004年ですが、シーバーの品種の中ではもっともすぐれたものの一つとも言われています。

ドンキホーテなどでおなじみで、この品種にも付いている Don は郷士(下級貴族)以上の貴族の名につくもので
日本語では「~卿」と呼ばれます。つまりスティヴンス卿が本種の名前の意味です。
シーバーとともにに作出者に Stevens が入っているサイトもあるので、
その人に因んで Don を付けたのかもしれません。
余談ですが、日本ではドンキ・ホーテと思っている人が多いようですが、
本当はドン・キホーテ(Don Quixote、Don Quijote)ですね。

ガーデンには2000年秋、名前に吊られて入手しました。
画像は2001年、初めて葉が出たところです。
地植えでしたが頼りなく、大丈夫かなあという感じです。

        

本種は育てるのに日当たりが必要とのことです。
植えたところが樹木の下だったこともあり、2007年でもこんな状態です。

        

その後もどんどん弱ったため、2010年養生プランターに移植、様子を見ます。

        

これがきっかけで復活しました。あっという間に大きくなり、2011年には鉢植えに移しました。
一年でこんなに生長です。

        

ようやく持ち前の生育旺盛が出てきました。その後もどんどん大きくなり、
2013年には大鉢に植え替え。株もこんもりと良い姿になりました。

        

今年、2015年5月です。
春は黄緑に飴色の覆輪で、それが朝日を浴びて美しい輝きを見せてくれました。

        

一ヶ月後の2015年6月です。
順調に育ち、色も艶々していて元気です。
あまり出回っていない品種なので大事に育て続けたいです。

        

ガーデンのホスタ(補遺)319 Donahue's Piecrust

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ドナウズパイクラスト(Donahue/Ruh 1999)

やや大型で緑の葉で、葉の縁がギザギザ(細かい波打ち)になります。
また葉脈の筋がはっきりと出ます。
ドナウ川と関係あるのかと思いましたが、トーマス・ドナウという人が作出したのに因んでいるようです。
オオバギボウシ(montana)のハイブリッドで、波打葉がなければほぼオオバギボウシまんまです。
パイクラストとはパイ皮のことで、その縁取りが波打っていることからでしょう。
登録は1999年ですが、以前からあり、パイクラスト葉のルーツ的な存在です。

その葉の姿が面白いので2001年に入手しました。
翌2002年、初めて葉が展開した姿です。
小さいながらもすでに葉に特徴が現れています。

        

生長が遅く、いじけやすいと聞いていました。オオバ系にはよくある症状ですね。
ご多分に漏れず、2007年には無残な状態に陥りました。

        

植えた場所が悪かったのかもしれないので、翌2008年に新しく造成したホスタファームに移植しました。
これも地植えでしたが、条件が良かったようで、2010年には少し復活。

        

その後は見事に復活してくれました。
2013年には大株になり、葉の波打も存分に楽しめます。

        

今年の株です。復活力がすごい!かなりの大株です。
隣のホスタまで覆ってしまって避難させなければならないほどになりました。
あのいじけ姿がウソのようです!

        

ガーデンのホスタ(補遺)320 Dream Queen

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ドリームクイーン(van den Top 2000)

中大型、肉厚、皺が多い丸みのある葉は、青緑色に黄色の中斑が入ります。
ブリーダーの名前から多分オランダ系なのでしょう。
名品グレートエクスペクテーションズ(Great Expectations)の変異種です。
サンダーボルト(Thundervolt)や次に紹介するドリームウィーバー(Dream Weaver)とよく似ています。
特にドリームウィーバーとの違いは?…中斑の幅くらい?でしょうか。本当によく似ています。

ガーデンでは2009年、通販で売り出されたときに購入しました。
翌2010年5月です。まだ春色で明るい色です。

        

2011年。姿、色はそれらしくなりましたが、さすがにトウギボウシ(sieboldiana)系列です。
育ちが本当に遅い!

        

2014年。5年が経ち、「ちょっと」充実しました。
青緑に黄色の斑はきれいです。

        

今年2015年6月。
夏は斑が白くなります。花が咲きました。白色です。

        

ガーデンのホスタ(補遺)321 Dream Weaver

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ドリームウィーバー(Reutenuk/Walek 1996)

中型の丸くてゴワゴワした肉厚の葉、青緑色に黄色の中斑が入ります。
あまり聞かないブリーダーですが、最初のオークションでは200ドルの値が付いたとか。
前回掲載したドリームクイーンとよく似た姿で、親はやはりグレートエクスペクテーションズです。
親に似て気むずかしく、なかなか生長してくれません。
本当にこのシリーズは魅力的なのですが思うように育ってくれません。
実際あまり大株って見たこと無いですね。

この斑に惹かれて2003年に根巻き芽を入手しました。
ところが出た芽はこんな感じ。
これ本当に本種? 行く末を案じたのでした。

        

その後画像があるのは翌々年、2005年です。
一応姿はそれらしいですが、葉はたった2枚です。

        

それ以降も殆ど芽が殖えません。何年も何年もこんな状態のまま。
植え付け12年後の今年2015年の株です。
管理人の足はご容赦ください。
それでも今年はマシな方です。

        

親のグレートエクスペクテーションズよりは育てやすいと記するサイトもありますが、
いやあ、なかなかです。まあ12年生き続けてくれたことには感謝。
遮光も30%程度必要と記するサイトに従って樹木の下に植えていますが、
来年はそろそろ鉢上げして更新を図るべきかと考えています。

ガーデンのホスタ(補遺)322 Earth Angel

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アースエンジェル(Hansen 2004)

今回からEの補遺に入ります。
大型で青緑色に黄色~クリームの覆輪が入る葉です。
名前からも想像できますが、ブルーエンジェル(Blue Angel)の変異(芽分かれ)です。
今世紀意欲的に品種を作出しているブリーダー、ハンス・ハンセンの手によります。
ガーデンの株だけの特徴かもしれませんが、
親ほど大きくならない、また、それほど青みが強くなく緑系といった方が良いような状態です。

最近国内のカタログでも扱っているようです。
ガーデンには2008年秋にやってきました。
翌2009年の展開葉です。
特に春は緑色が強く、また覆輪も黄色が鮮やかです。
初年ということもあり、スケールはまだ小さく、
葉も細長めです。

        

鉢植えで大株を期待しているのですが、親ほど大きくはならないようです。
それでも2011年はそれなりの姿に。この時は青みも出ています。

        

その年がピークで、今年2015年はあまり成績が良くありません。
ただ斑が不規則に出るようになり、ちょっと面白いかな、とも。

        


ガーデンのホスタ(補遺)323(sieboldiana)Elegans

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(トウギボウシ)エレガンス(Arends/Hylander/AHS 1987)

もういまさら敢えて説明をする必要はありませんが、
説明をするなら一冊の本が書ける、それくらい名品です。

中大型の丸い厚い葉、灰色がかった青緑色の気品ある姿です。
花は白でホスタの中でも早咲きであり、また花茎があまり伸びず葉に埋もれて咲くのも特徴です。
ルーツは名前が示すようにトウギボウシ(sieboldiana)の変種だと思われますが、諸説あるようです。
多くの優れた鑑賞価値の高い品種を生み出した偉大な親である一方、
生育が遅いのも多くの子どもたちが引き継いでしまっています。

本種が最初に販売紹介されたのは、1905年ドイツのゲオルグ・アレンズ(Georg Arends)のナーセリーで、
フォーチュネイ・ロブスタ(ロバスタ)(fortunei 'Robusta')という名前ででした。
ロブスタとはよくコーヒーで使われますが「強健な」という意味で、
ラテン語 robustus(オークの木のように強い)から来ているようです。
アレンズはこの品種をフォーチュネイタイプとトウギボウシの交配だと述べているようです。
しかし Zilis は、アレンズは実際はトウギボウシ系の2種を交配したのだろうと記しています。
何だかその辺から混乱が始まったようです。

アレンズの系統はニルス・ハイランダーにトウギボウシとして引き継がれ(1954年)ます。
ハイランダーはスウェーデンのホスタについての記述の中で、その系統を「トウギボウシ・エレガンスバージョン」としてリストアップしています。
彼はこの品種はスウェーデンでは一般的になったと述べましたが、どうもそれは「フォーチュネイ・グラウカ」と「フォーチュネイ・ロバスタ」だったようです。
彼はまた、「アメリカのナーセリーは違ったクローンを持っている」と言い続けていたそうです。

この辺のことはややこしくてよく分かりませんが、現在「ロバスタ」なるものは、他のシーボルディアナタイプの品種の名前に使われているとのことで、
ジョージ・シュミットは彼の著作 The Genus Hosta(『ギボウシ属』?)を準備するに当たり、
アレンズの元々の個体の再調査を試みましたが、ドイツの2個所に5個体があったのみとのことでした。

ではいったい真相は???よく分かりません。
その後アメリカホスタ協会(AHS)が1987年に登録しました。

何はともあれ、ホスタの古豪であり、名品であることに変わりはありません。

ガーデンでも古い方です。
1999年に園芸店で大苗を買い求めました。
翌2000年です。大苗のため最初から鑑賞価値が高いです。

        

2005年。姿・色とも貫禄充分です。
やはり風格がありますね。

        

その年の花です。白くて葉とのコントラストが美しいですが、やはり花茎が短くて隠れ気味です。

        

2009年。ガーデンにどっしりと腰を下ろしています。
光線の具合によって緑が強いときや青みが強い時が分かれます。

        

一度弱りましたが、2014年は久々の復活です。

        

説明文もそうですが、写真集としても一冊の本になるくらいネタを持った品種です。

ガーデンのホスタ(補遺)324 Eskimo Pie

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エスキモーパイ(Walters Gardens 2004)

中大型で丸く肉厚な葉、中央は黄色~クリーム色で覆輪は青緑色です。
親はノーザンエクスポージャー(Northern Exposure)で、その変異(反転)種です。
エレガンス(シーボルディアナ)の血を引く系統ですので生長は緩慢です。

エスキモーパイとはまた?な名前ですが、
禁酒法時代のアメリカ(1920~1933)で、ビール会社が多くのアイスクリーム産業に参集し、
新しい技術の開発のもと多くの新製品が売り出されました。
その一つがチョコレートをコーティングしたアイスクリームで、
後にバー付きになり、それを「エスキモーパイ」と呼ばれたのだそうです。
それが分かっても本種との関連性は?なんですが・・・、
ブリーダーがアイスクリームが好きだったり?

2007年頃から国内でも売り出され、入手しました。
最初はか弱い苗でした。

        

さすがにシーボルディアナ系統、全然生長せず、むしろいじけて気息奄々になりました。
そのため、2009年に養生プランターに移植しました。

        

これは移植成功例でした。
2010年には見事に復活し、いちおうの姿になりました。
折しも高級に見える樹脂プランターを入手したので、
この斑と合いそうな気がして植え付けてみました。

        

そうしたらよくマッチする姿に生長してくれました。
2012年。春の中斑の黄色は眩いばかりです。
管理人は黄色の中斑が好きです。

        

今年の株です。
6月になると斑は黄色からクリーム色へ、覆輪は青緑から緑色に変化します。
花が咲きだしています。白花です。

        

ガーデンのホスタ(補遺)325 Fat Cat

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ファットキャット(Ward 1996)

これまで記録的に暖かい11月でしたが、急に冬がやってきました。
雪がなかった北海道もいきなりどか雪のようですね。
とっても極端な気候ですね。

ガーデンホスタ補遺も残り少なくなってきました。
中大型で凹凸のある厚めの葉で、明るい黄緑色から夏にはゴールドに変化します。
色乗りがこってりとしていて美しいです。
日本が世界に誇れる名品・寒河江のハイブリッド(実生?)とされています。
ただ寒河江のイメージからすると、生育はそれほど良くなく、また期待ほど大きくはならないようです。

ファットキャットは直訳すれば「でぶ猫」ですが、
レコード会社の名前や女性ユニット名他いろいろなところで用いられています。
愛らしいのか親しみやすいのか、何か理由があるのでしょうね。

日本でも2010年以降、通販で紹介されるようになりました。
2012年、到着したばかりのポット苗ですが、あまりに色がきれいだったので撮影。
明るいライム色にも見えます。

        

早速鉢植えにしてみました。

        

3年後の今年ですが、生長はそこそこですね。
ちょっとサムアンドサブスタンスを小振りにしたような感じですが、
葉はもっと頑丈な感じです。
これは6月初旬ですが、色がもうゴールドに変わりつつあり、とても美しいですね。

        

ガーデンのホスタ(補遺)326 Guardian Angel

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ガーディアンエンジェル(Thompson 1995)

11月も終盤、ようやく晩秋・初冬の気候・装いになりました。

今回はGの補遺ですが・・・
本来本種は大型で青緑色の葉に白中斑~クリーム色中斑が入るのですが、
ガーデンのものは斑抜けでした。
ブルーエンジェル(Blue Angel)の突然変異(白中斑入り)なのですが、
結局ブルーエンジェルままということです。
一応ガーディアンエンジェルで購入したので敢えて記しておきます。

2001年に苗を通販で購入。
2002年の春。初めて展開した葉に何かイヤな予感はしました。

        

2011年、10年後ですが、葉は立派ですが全く斑が入りません。

        

現在も健在ですが、2011年と同じ姿です。

このガーディアンエンジェルの名前の由来ですが、ブルーエンジェルから継いで「守護天使」の意味と思います。
「ガーディアンエンジェルス」と複数になると「俺たちは天使だ!」という1995年のフランス映画の題名であり、
また、アメリカ合衆国・日本など世界14カ国で運営されている犯罪防止NPO団体の名前でもあります。

初冬の木場公園

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ガーデンはネタなし、ホスタのネタも尽きかけ、ということで、
ちょうど木場に所用があったので、その朝に木場公園に立ち寄りました。

快晴で無風、空気もそこそこ冷たく水蒸気も少ないので、コンデジでもスカイツリーをばっちり。

        

        

カルガモとユリカモメ。

        

「暖秋」で遅かった紅葉もようやく見頃に。
冬は朝の光線の雰囲気が良いですね。

        

超望遠で油絵仕立てに。

        

東京都の木、銀杏も美しく輝いていました。

        

季節外れのサツキの花。
木場公園の下は地下鉄大江戸線の車庫だそうですが、
この植え込みのすぐ横に排気口があり、暖かい風が吹き付けるので間違ったのでしょうか?
そういえば街路樹のヤマボウシも今頃咲いているのを何カ所かで見ました。

        

3メートルはある壮大な皇帝ダリア。青空に映えます。

        

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